【10/29・世界脳卒中デー】名古屋で来春開講 「失語症の発話改善リハビリ」実地研修と資格試験 受講者募集開始 医療現場で患者を支える人材の育成が急務
2025.10.29
この度、一般社団法人 日本MIT協会(会長:関啓子)は、脳卒中などの後遺症による失語症の発話改善を目的とした医療リハビリ手法「メロディック・イントネーション・セラピー (MIT)」の手技が学べる実地研修(第5期)を、2026年2月28日(土)・3月1日(日)に名古屋で開催します。10月29日の「世界脳卒中デー」に合わせ、本日より受講者の募集を開始しました。2日間にわたり、MIT技法が学べる研修と認定資格試験を行います。今回は、失語症当事者を招いた臨床型プログラムを初導入。講義や実技演習を通して、医療現場で実践できるMITの技法を身につけ、施術できる人材を育成することが本研修の目的です。
■ 脳卒中後の失語症 ― 発話回復を支える人材育成が急務に
日本では、脳卒中などの後遺症によって発話や言語理解に障害が生じる「失語症」の当事者が約50万人(※1)にのぼるとされています。失語症は、本人のみならず 家族の生活にも深い影響を及ぼします。近年では、言語聴覚士を中心とした専門的なリハビリの重要性が広く知られる一方で、そのリハビリ環境は地域差が大きく、十分な支援を受けられない人も多くいます。実際に現場で患者に寄り添いながら発話を支援できる人材の育成が急務となっています。
当協会会長・関が、MIT日本語版(MIT-J)を1983年に開発したMIT-Jは、失語症者の音楽の音程とリズムとを活かし、”歌う”ように言葉を繰り返し練習することで、言語機能が損なわれた左脳の代わりに、音楽やリズムをつかさどる右脳を刺激することで、発話機能の回復を促すリハビリ技法です。“音楽療法”ではなく、“言語リハビリの新たな未来”として2022年に体系化されたMIT-Jは、これまでに全国でのべ110名の資格者が誕生。資格保有者のうち約78%が、医療現場で医療機関や在宅リハビリの現場で平均5名に施術したことが資格取得後のアンケート調査で明らかとなりました。
■ 臨床型プログラム初導入 ―失語症当事者を相手に学ぶ実践プログラムを追加
第5期となる今回は、資格取得者アンケート調査にて、「資格取得後にすぐ患者様に実践できるか不安」などの声が寄せられたため、初の「臨床型プログラム」を導入。従来のロールプレイ形式から、失語症当事者を招き、受講者が直接セラピーを実践
する学びに変更することで、受講者の心理的ハードルを下げ、実際の反応を見ながら“生きたリハビリ”を体験します。
■コメント(会長・関啓子)
「失語症になっても、音楽のリズムや人とのつながりの中で“言葉を取り戻す力”は必ずあります。今回の実地研修は、当事者と医療従事者が共に希望を見いだすための場。“できない”ではなく、“できた”という瞬間を共に体験してほしいと願っています。」
■主催者より
今回の研修を通して、失語症で言葉をうまく話せず精神的に疲れたり、社会的にも孤立している方が無事に失語リハビリを卒業し、以前の日常生活を取り戻すことで、現在苦しんでいる患者とその家族に希望の光と勇気を与えるお手伝いをしたいと思っています。リハビリを「する人」と「される人」という関係から、「共に言葉を取り戻す仲間」へと変えていく。この研修は、患者中心の医療と社会的共生を実現するための一歩です。大変お忙しいとは存じますが、この件につきましてご取材いただき、
報道のお力でより多くの皆さまへ届けるきっかけとしていただけましたら幸いです。
(※1)平成28年 国立障害者リハビリテーションセンター
『失語症患者の障害者認定に必要な日常生活制限の実態調査及び実数調査等に関する研究』(厚生労働省 障害者政策総合研究事業)
■ 募集概要 ■
・名称:第5回MITトレーナー実地研修
・開催日時:
【1日目】2026年2月28日(土)13:00~17:00(受付12:30~)
【2日目】3月1日(日)9:00~16:30(受付8:45~)
・会場:愛知学院大学 名城公園キャンパス(アリスタワー7702・7703)名古屋市北区名城3丁目1-1
https://www.agu.ac.jp/access/meijo/
・参加費:38,000円(税込) 別途、使用教材「MIT-J実践セット」をご自身で手配の上、当日持参ください。
・定員:先着24名(予定) ※定員になり次第、募集締め切り
・対象:医師、歯科医師,看護師、言語聴覚士、理学療法士、作業療法士、公認心理師、認定音楽療法士、教員
(特別支援学校教諭等)、学識経験者(言語学、神経科学、教育学等)など、医療・福祉分野に携わる方
・講師:佐藤正之、木村航、志賀真理子、三浦万未子、辰巳寛、石原千鶴 (MITチ ーフトレーナー)
・内容:失語症改善に有効なリハビリ技法の研修および認定資格試験
MIT-Jの全体構成復習、実技指導(レベルI~IV)、記録法、当事者との臨床演習、試験(実技·科目)
・1日目:実技
・2日目:臨床演習(失語症当事者)・実技試験(失語症当事者への施行·約15分)、科目試験(マーク式25問·40分)
申込方法: https://japan-mit.com 「研修・資格試験」ページ
https://japan-mit.com/?page_id=994より申込フォームへ
・キャンセル規定:開催10日前から100%のキャンセル料を頂戴します。
◆主催:一般社団法人 日本MIT協会 共催:日本音楽医療研究会/愛知学院大学健康科学部
◆協力:NPO法人ドリーム/NPO法人高次脳機能障害者支援「笑い太鼓」
■補足
1.失語症とは
• 概要:失語症は、脳卒中や脳外傷などによる脳の損傷によって起こる言語障害。話す・聞く・読む・書く能力が部分的または完全に失われる状態を指す。
• 主な原因:脳卒中(特に左脳の損傷)・脳梗塞・くも膜下出血が大半を占める。日本では約50万人が失語症を抱えているとされる。
• 日常生活への影響:言葉でのコミュニケーションが困難になるため、患者本人とその家族の生活の質に大きな影響を与える。
2.メロディック・イントネーション・セラピー日本語版(MIT-J)について
• 概要:音楽の音程とリズムとを活用し、失語症患者の「話す力」を回復する医療リハビリ技法。失語症の症状の1つである、「言葉の理解はできるが、話そうとするとしゃべりづらい症状がある」患者向けに、発話改善のために行う。
• 目的:患者が自発的に言葉を発する能力を取り戻し、日常生活での会話を可能にする。
• 科学的根拠:脳科学に基づき、特にブローカ失語の患者に有効とされる。
• 技法のポイント:”歌う”ように言葉を繰り返し練習することで、左脳が担う話す機能を右脳に肩代わりさせる。(右脳の音楽認知機能
を刺激し、左脳損傷の言語機能を補う言葉の表出を促す迂回路を作る。)
• 歴史:1970年代にアメリカで発表。失語症の発話障害への有効性が確立した「メロディック・イントネーション・セラピー (MIT) 」
を、原法である英語とは言語構造の異なる日本語に対応した「MIT日本語版 (MIT-J) 」として、本協会・関啓子会長が1983年に発表し、原法と同様の効果を持つことを報告した。
3.一般社団法人 日本MIT協会について
・概要:失語症の発話改善にエビデンスがある医療リハビリ技法「メロディック・イントネーション・セラピー日本語版(MIT-J)」の
手技を医療従事者(主に医療従事者)に指導、及び失語症及びMIT自体の啓蒙活動をサポートする団体。2022年4月、MIT-Jの手技を体
系化した「MIT-Jオンラインセミナー」を株式会社gene「リハノメ」にて発表、MITトレーナー施術者を育成する「MITトレーナー」認
定資格制度を開始。これまで、東京・名古屋・大阪・埼玉にて研修を4回行い、2025年10月現在、全国にのべ110名の育成事例がある。
• 設立目的:現在失語症に苦しんでいる患者とその家族に有効性が確立した MIT-J を万人に届けるため、以前の日常生活を取り戻すこと
で希望の光と勇気を与えるお手伝いをしたく活動中。
• 主な活動:医療従事者向け研修の開催、 最新研究情報の発信。
《メディア掲載》東洋経済オンライン
「言葉が出ない・話が理解できない…患者数50万人の《失語症》脳卒中の後遺症で名前すら言えなかった男性(65)が"歌の力"で言葉を取り戻すまで」https://toyokeizai.net/articles/-/870353
【お問合わせ先】 一般社団法人 日本MIT協会 事務局
日本MIT協会ホームページ https://japan-mit.com
Youtube https://www.youtube.com/@MIT-iu9lz
X https://X.com/MIT_J_official
Facebook https://www.facebook.com/MITJ.official
一般社団法人 日本MIT協会の事業概要
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- 事業名
- 一般社団法人 日本MIT協会
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- 業種
- その他の業種
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- 事業内容
- 失語症の発話改善にエビデンスがある医療リハビリ技法「メロディック・イントネーション・セラピー日本語版(MIT-J)」の 手技を医療従事者(主に医療従事者)に指導、及び失語症及びMIT自体の啓蒙活動をサポート
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- 所在地
- 愛知県大府市森岡町 7丁目 430 番地 国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター もの忘れセンター内
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- 電話番号
- 080-4138-2914




