【AI×人】プロンプトスキルと人間への指示出しスキルの自己評価には相関がある、など4つの知見を明らかにしました【CIT経営開発】
2025.11.09
本研究は、生成AIの普及が組織内のコミュニケーション総量やエラー経験にどのような影響を与えているかを調査し、AI時代に不可欠な人間的スキル(ヒューマン・バリュー)の構造を定量的に明らかにしています。
AI時代の組織コミュニケーションと人間的スキルに関する実証研究
この度「AI時代の組織コミュニケーションと人間的スキルに関する実証研究」の詳細な分析結果を、プレプリントとして公開いたしました。
研究成果は以下よりご確認いただけます▼
https://cit-consulting.studio.site/insights/preprint-2025-11-08
本研究は、生成AIの普及が組織内のコミュニケーション総量やエラー経験にどのような影響を与えているかを調査し、AI時代に不可欠な人間的スキル(ヒューマン・バリュー)の構造を定量的に明らかにしています。
この研究が、AIを組織に導入されている皆様のコミュニケーション戦略や人材育成のヒントとなれば幸いです。
【プレプリントの概要】
タイトル: AI時代の組織コミュニケーションと人間的スキルに関する実証研究
主な内容:
・AI導入後の組織コミュニケーション総量の変化
・AI利用に伴うコミュニケーションエラーの経験
・人間とAIへの指示出しスキルに共通する基盤の分析
・AIに代替されない人間的スキルの特定
本研究において、以下4つの知見を得ることができました。
①AIへの指示出しスキルと人間への指示出しスキルの間に中程度からやや強い正の相関(ρ=0.5945)が存在する。
対象を問わず「意図を正確に伝える」という根本的能⼒が共通しており、従来のコミュニケーション研修がAI時代においても有効である可能性を示唆している。
②失敗経験(AIコミュニケーション・エラー)を経験した群が、中間的な⾃⼰評価に集中し、極端な否定評価が少ない(p=0.0506の境界的水準)。
失敗経験が必ずしも自己力感の喪失に直結せず、むしろ「改善可能性の認識」につながることを示唆する。
③「⾮⾔語的読解力」「感情的共感⼒」といったヒューマン・バリュー・スキルがAI導入の前後を問わず、組織の60%以上から高く認識されている。
AIの導入が新たに「人間的価値」を創出したのではなく、既存の価値観を顕在化・相対化させる触媒として機能していることを示唆している。
④「雑談やアイスブレイクで信頼関係を築く⼒」がコミュニケーション削減環境において相対的に重視される傾向(p=0.1111)。
効率化が進む一方で、非効率的に⾒える⼈間的接触の相対的価値が高まることを示唆している。
※当文章(プレプリント)は外部の専門家、学術雑誌の査読を受けていない未査読稿(プレプリント)です。ご参照いただく際は、その旨をご理解の上、レポートまたは調査資料というご認識にてご活用ください。
論文として完成度は高めていますが、取り扱いや引用にあたっては、未査読稿であることをご理解ください。
※倫理的配慮について:
本研究は、調査対象者のインフォームド・コンセント(説明と同意)に基づき、データの匿名化を徹底するなど、研究倫理に最大限配慮して実施しています。
謝辞:本研究にご協力いただいた回答者の皆様に感謝申し上げます。
CIT経営開発事務所
井上 隆寛
cit.official@outlook.jp
CIT経営開発事務所の事業概要
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- 事業名
- CIT経営開発事務所
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- 業種
- 教育
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- 事業内容
- コンサルティング事業・システム開発事業・エンターテイメント事業
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- 所在地
- 福岡県福岡市中央区大名1丁目3-41






