香港春節ビジネスセミナー大盛況 日本企業への商機 『香港』は最高のビジネスパートナー
2022.03.01
2月25日開催、香港貿易発展局(HKTDC)・日本貿易振興機構(JETRO)香港事務所共催『香港春節ビジネスセミナー』では、コロナ禍においても香港が誇るビジネス基盤や優位性が不変であること、中国や世界を繋ぐパイプ役である香港を拠点にすることで日本企業へのビジネス機会が無限大に広がることなどが語られ、盛況のうちに幕を閉じました。
香港春節ビジネスセミナーは2月25日、香港貿易発展局(HKTDC)と日本貿易振興機構(JETRO)香港事務所の共同主催で行われました。コロナ禍においても香港が誇るビジネス基盤や優位性が不変であること、中国や世界を繋ぐパイプ役である香港を拠点にすることで日本企業へのビジネス機会が無限大に広がることなどが語られ、盛況のうちに幕を閉じました。
『香港と日本~ニューノーマル下のビジネス・コラボレーション~』と題した本セミナーの歓迎挨拶で、香港貿易発展局の張淑芬(ソフィア・チョン)副総裁は、「東西間の資金は、香港を経由して、かつてなく素早く動いています。金融、物流、貿易、イノベーションとテクノロジー、ヘルスケア産業などの分野で国際競争力を発揮する香港は、広東・香港・澳門大湾区(グレーターベイエリア、以下GBA)の3つの関税区域が成長エンジンとなることによって、海外の企業に対して①ヘルスケア・②物流・サプライチェーン③持続可能性をはじめとするビジネス機会を創出するでしょう」と語りました。
ジェトロ香港の高島大浩所長は、香港経済が概ね回復基調にある反面、厳しい入境規制が香港経済へのボトルネックになっている現状をアナウンスしました。その上で、「自由貿易港、簡素・低税率などのビジネス基盤に変化はなく、司法・独立についても従来通りしっかりと担保されており、通関手続き・税務・現地通貨の安定性はいまだに高い評価を受けています」と解説しました。《ビジネス環境は変わっていない》と考える企業が約70%あることが調査データで示され、 ビジネスや通常の生活に支障がない現状が語られました。
また高島所長は、250万人の居住、65万人の雇用創出を目指す『北部都会区構想』 や『横琴計画(珠海市とマカオとの連携)』、『前海計画(深圳市と香港の連携)』にも触れ、GBA市場の融合に伴う日本企業の商機について見解を示しました。
パネルディスカッションでは、三井物産(香港)の鷲北健一郎董事長総経理が、GBA発展計画のもと、広州深セン香港高速鉄道や港珠澳大橋などによる物理的な移動時間の短縮、個人所得税の優遇措置、香港登録弁護士によるGBAでの中国語述語を可能とする弁護士資格の導入、医薬品医療機器認証制度の簡素化などヒト・モノ・カネの自由な移動を促進する施策が打ち出されている。また、中国ヘルスケア市場の規模は、年間約8%の成長が予想されており、特に広東省を含むGBAエリアの伸び率は注目すべき点であると語りました。急速な高齢化の進展に伴う医療費の増加や大規模公立病院への患者の集中などの社会的課題が中国本土において顕著になってきている点に着目し、同社がGBAへの事業展開を目指していると明らかにしました。
香港空港管理局の張李佳(ビビアン・チャン)空港運行執行総監は、パンデミック終息後に多くの人々が香港国際空港を利用することになると確信していると述べ、すでに、旅客・貨物の輸送能力増強を目的とした複数のインフラ整備プロジェクトに着手していると明らかにしました。具体的には第三滑走路増設、大湾区内のマルチモーダル輸送リンクの改善を目的とした新ターミナル建設、新たなEC施設の建設、スマートなエアポート・スカイシティの開発などで、これらは中国本土への往来の利便性向上をもたらします。
シュベリエグループの周莉莉(リリー・チョウ)執行董事は、「香港は世界人口の約50%に5時間以内に到達が可能な特殊性があり、その意味でまさに『スーパーコネクター』 と言える。加えて、香港のビジネスコミュニティーには多言語を巧みに操る人材が多い。何よりも重要なのが中国市場との文化的違いを理解し、柔軟に対応することのできる優秀な人材多いことである。交渉力に長け、華人市場のネットワークとビジネスノウハウをもつ人材が集う香港は、ビジネスパートナーを探すための最適な場所です」と語りました。
閉会の挨拶では、HKTDC游紹斌(ベンジャミン・ヤウ)日本首席代表が、日本企業の香港進出および香港を拠点に中国本土へのビジネス拡大成功事例を引用して「香港は日本系企業のビジネスのファースト・チョイスである。そのことはコロナ禍においても一切の揺るぎもみせず、香港と日本のビジネスはさらに密接化したものになりました。香港と中国市場における高齢化に伴い、同じ課題先進国である日本のヘルスケア企業や団体にとって事業を拡大する絶好の機会となりました。香港もまた、国際物流ハブとしての役割をより一層強化することで、日本企業の中国本土への進出を後押ししていくに違いありません」と強調しました。ヤウ日本首席代表は、日本の食品や製品が香港人に深く愛されていることも披瀝し、そして、今後も弊局では日本企業の香港をビジネスプラットフォームとしたビジネス機会創出を目的として、ヘルスケアや物流に関わる国際イベントを運営していく旨、語りました。日本と香港の間には、潤沢なビジネス可能性が秘められていると力説しました。
【オンラインセミナー プログラム詳細】
https://japanese.hktdc.com/ja/promotion/EDwebinar2022
《メディアからのお問い合せ窓口》
本件に関するお問い合わせや取材のご依頼は下記までご連絡ください
香港貿易発展局
東京事務所 広報担当 村瀬 電話: (03)5210-5854 Email: emi.murase@hktdc.org
【主催者について】
香港貿易発展局 (HKTDC) は1966年に設立された公的機関であり、香港の貿易の促進、支援、発展を担っています。香港貿易発展局は中国本土の13カ所を含めて世界50カ所に事務所を設置し、香港が双方向でのグローバルな投資とビジネスの拠点となるよう尽力しています。香港貿易発展局は中小企業を主な対象に、中国本土および国際市場におけるビジネスチャンスを創出するため、展示会、国際会議、ビジネス使節などを運営・実施しています。また、最新の市場分析や製品情報を、貿易関連の調査リポート、デジタルニュースなどのチャネルを通じて提供しています。
詳しい情報は公式サイト:www.hktdc.com/aboutus(英語)、www.hktdc.com/Japan(日本語)をご覧ください。
香港貿易発展局は、日本では1971年に東京事務所、1981年に大阪事務所を設立しました。
香港貿易発展局の事業概要
-
- 事業名
- 香港貿易発展局
-
- 業種
- その他の業種
-
- 事業内容
- 展示会国際会議主催者
-
- 所在地
- 〒102-0083 東京都千代田区麹町3-4 トラスティ麹町ビル6階
-
- 電話番号
- 03-5210-5850