こんにちは。
無料で誰でもプレスリリースが配信できるサービスを提供しているツナググです。
これから初めて広報の仕事をしようと考えている方や、PR担当に就任したばかりの「宣伝の初心者さん」へ向けて、広報とPRの基礎についてお話しさせていただきます!
本記事では広報やPRの基本を3つのフェーズに分けてご説明いたします。
①広報やPR活動への理解
②仕事の基礎を学ぶ
③実例を知る
まずは、フェーズ①、広報やPR活動についての理解を深めていきましょう!
広報とPRってなに?
これから初めて広報をするという方にはまず、広報とPR活動は違うということを知っておいていただきたいです。
日本においてはこれらの言葉は共に「宣伝すること」と混同されることが多いですが、実は”宣伝”は広報の持つ数多くの仕事のうちのほんの1部であり、厳密にはちょっとした違いが存在します。
そもそも、PRとはPublic Relationsの頭文字を取った言葉であり、意味は「社会との関係性」です。
PRとは本来、自分の会社と社会全体との間で関係性を維持したり、新たな関係を構築すること自体を表します。自社商品・サービスを誰に伝え、どのような結果を得たいのかを考えて行動することがPR活動です。
そして広報とはPR活動を踏まえた上で行ういくつかの手段のことを意味します。
つまり、PRという大きな土台の上に広報の仕事が存在するということです!
・・・とはいえ、これだけだと想像するのが難しいですよね。
では、広報やPR活動で行う仕事を通して見てみましょう。
PR活動の仕事
先述したとおり、PRとは社会と自社の関係を取り持つことが主たる仕事です。
言わば会社と社会の潤滑剤のような役割とも言えます。自社商品がしっかりとメインターゲットに届くように考えたり、今の社会では何が人気なのか「市場調査」を行い、最新情報をメディア(パブリック)に「発信すること」がPR活動の最たる仕事です。
PR活動によって得た情報や、発信された情報を活用することが後述する広報の仕事になってきます。
広報の仕事
さて、広報が行う仕事には大きく分けて2つあります。1つは社員やそのご家族に向けて自社の活動や出来事を紹介する「社内広報」の業務です。
この活動により、その会社全体の士気を高めたり、社員それぞれが自分の仕事に意義を感じられる効果があります。言わば、自社で働く人たちの充実感を高めるためにある仕事です。
そして2つ目は「社外広報」です。会社の外の利用者や取引先企業に向けて自社の最新情報を発信します。これにより社外でのブランド認知の向上が期待され、最終的に会社の利益へとつながります。これら2つの広報をまとめて「広報」と呼んでいます。
そして社内広報と社外広報、会社を回すためには1つも欠けてはなりません。
先程のPRの話と包括すると「会社を動かすために広報があり、広報をより効果的にするためにPR活動が必要である」ということです。
ここまでで広報やPR活動がどんな仕事を、何のためにしているのか想像がついたでしょうか?ここからは広報とPR活動の違いを知った上で、フェーズ②、広報とPRの基礎を学んでいきましょう!
まずは広報のお話からまいります。
広報の基本:4つの役割
会社の外と中、両方へ情報発信をする広報には4つの大切な役割があります。
1.架け橋になる
広報は自社と社会、または社員と会社にとっての架け橋の役割を担います。
社会に向けて自社の商品を紹介すること、すなわちプロモーションを行ったり、会社のビジョンを社員に知らせること、即ち社員と会社にとっての架け橋となることなどが広報のもつ役割のひとつです。
2.コミュニケーションハブになる
横文字で難しい印象を受けますが、要するに社内外問わずに円滑なコミュニケーションを取れるように、ジョイント部分になることも広報のお仕事です。
取引先企業が求めるサービスを現場に伝えてあげたり、専門分野でない人に自社の商品の有用性を説明することなどがハブの役割となります。
3.ブランディングを推進する
会社にはそれぞれブランドというものが備わっています。
ブランドとは何も会社の名前だったり、商品が高価であるだけではありません。ブランディングとはその会社の持つイメージをコントロールすることです。会社のイメージを世間へと打ち出すことが広報の持つ仕事の一つになります。
4.メディアリレーションを築く
メディアリレーションを日本語にすると「企業との関係性」という意味になります。パブリックリレーション(PR)は社会と自社との関わりを強固にすることでしたが、このメディアリレーションとはメディア(テレビや雑誌、ラジオ、新聞など)と自社の関わりを保つことが目的となってきます。
PRの基本:3つの鉄則
自社と社会を繋ぐ大切なPR活動にはプレスリリースなど最新情報の発表などが含まれますが、メディアを扱う会社には年間3万件ものプレスリリース情報が届くため、自社の情報を取り上げてもらうのは特別難しいのです。
では、どのような情報がメディアに取り上げてもらえるのでしょうか。そこには3つの「ニュースの鉄則」なるものが存在します。PR活動においての基礎となる3つのルールを意識しましょう。
1.F.M.O.があるか
FMOとはそれぞれ”First””Most””Only”の頭文字を取ったものですね。
世界初、日本初など何かしらの分野において初めて発表されるものや、最小・最速など最上級であるもの、また唯一無二の商品・サービスに価値が生まれます。
先述の通り、メディアを扱う会社の元には年間3万件のプレスリリースが送られてきますが、発表できるのはほんのひと握り。F.M.O.に即した価値のある情報こそが生き残るのです。これらを意識することがPR活動の基礎となります。
2.事実であるか
これは当たり前のことですが、どれだけ新しかろうとその情報が事実でなければ意味がありません。特に、プレスリリースにおいてはその情報が客観的であればあるほど信憑性がもたらされます。
メディアに情報を送るときに、データや裏付けを説明するわけですが、このデータの収集などがPR活動の基盤であり、自社の情報に価値を持たせる根幹になります。
3.意義はあるか
自社の商品が季節やその時代のニーズに合っているかどうか、情報に意義を持たせることも鉄則です。昨今ですとコロナ禍ということもあり、社会のあり方が大きく変わってしまいましたね。
時代のニーズをいち早く察知して、自社の商品に意義を持たせてメディアに語りかけることこそがPR活動において大切な意味をもたらします。
さて、ここまでで広報やPR活動の意味と仕事の基本をお話しさせていただきました。
それでは最後にフェーズ③、復習を兼ねて広報とPR活動の実例を解説と一緒にご紹介いたします。
社内広報の例
会社には社内の最新情報や、経営方針を社員に伝達するための「社内報」というものが存在します。
社内報の形式は会社によって様々で、紙媒体で配ったりメールの配信をしたり、ラジオ放送する会社なんかもあるようです。今回ご紹介するのは社内報アワードでグランプリを受賞したアンケート会社「マクロミル」の社内報です。
マクロミルでは以前まで紙媒体の社内報を毎月発刊しており、広報部は締め切りに終われる日々が続いておりました。
しかし、広報の頑張りも実ることはなく社員は社内報に対して大きな価値を感じていなかったようです。
これには、広報が毎月の締め切りと情報収集に忙しく、社員へのフィードバックが取れていなかったことに原因がありました。
一度落ち着いて社員へアンケートを取ったところ、会社の持つビジョンが社員に届いておらず、社員と会社との間に溝が生まれていたようです。
そこで社内報を3ヶ月に一度の発行に変更し、且つ紙の社内報は新入社員へのみの配布へとシフトしました。また、全社員の読めるウェブ版社内報を設置し、ウェブでは短い読み物を日に3、4本更新するなどして、社内報のあり方を大きく変えたようです。
この活動によりマクロミル社員は社内報への関心が高まり、結果、会社のビジョンを社員へ明確に伝えることに成功しました。
解説
以上は「社内広報」による仕事の一例です。広報の仕事として会社のビジョン、すなわち経営方針や目標を社員に通達する”コミュニケーションハブ”の役割があることを説明しましたね。
今回マクロミルの広報は社員に効果的に社内報を読ませる方法を発案し、表彰されました。社内報を読まれるということは、会社の事業や直近の活動について、または共に働く社員の仕事ぶりについて、会社内全体に認識が広まるということです。
これにより会社全体に連帯感が生まれ、生産性の向上に繋がったり、社員が自身の仕事に満足感を得られる効果が期待されます。
PR活動の例
会社と社会のつながりをより強固なものにするPR活動の例です。
液体洗剤で有名なP&G社が自社ブランド「パンテーン」のPR活動として「学生の個性が尊重される社会になることを応援する」プロジェクトを立ち上げました。
この運動は地毛の色に悩む中高生をターゲットにしたものでしたが、活動は時代に即しておりとても意義のあるものだったため、かつて同じ悩みを持っていた大人世代にも広がりました。
中には中学や高校で強制される黒染めを反対する署名活動を起こす人も現れ、社会現象に発展。SNSなどで18万件に及ぶ反響があり、結果的にパンテーンというシャンプーはさらに注目されることとなりました。
解説
これは近年の中でも大成功を収めたPR活動の一例です。
PRをするに当たってメディアに注目されるための「3つの鉄則」をご紹介したのを覚えていますか?
これは企業の中で学校の制度に「初めて」反対を起こした活動であり、「実際に」地毛を強制的に染めさせられた人たちがいたからこそ、多くの人から共感の声を集めました。
また、個性を大切にする「今の時代に合った」着眼点で合ったために、この動画はテレビCMや電車広告、ウェブ広告などの多くのメディアで目にすることとなりました。
社会にとってとても意義のある発言をすることで結果、自社の商品を幅広い世代に紹介することに成功しました。
終わりに
以上、本日は広報やPR活動の基礎についてお話をさせていただきました!
これから初めて広報の仕事につく人でも、この記事で紹介した基本的な部分さえ知っていれば、新しい知識が飛び込んできたときにも応用が効くでしょう!
特にフェーズ②でご紹介した広報の4つの役割とPR活動の3つの鉄則はいつの時代も変わらない大切な基礎の部分です。
広報の骨組みともなる考え方ですので、どうぞ本記事を保存版として手元においてやってください。
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